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公文書管理法

ECMとは?—番外編— eドキュメントジャパン2009 参加レポート

こんちちは。大分時間が経ってしまいましたが、2009年10月28日(水)〜2009年10月30日(金)まで行なわれました『eドキュメントジャパン2009』に参加しましたので、レポートをしてみたいと思います。このイベントは(社)日本画像情報マネージメント協会(略称・JIIMA・理事長・高橋道彦氏)が主催しています。弊社はこのJIIMAの会員という立場で大変長いおつきあいをさせて頂いております。

さて、今回のイベントはECM(Enterprise Contents Management)をプッシュしたセミナー内容でした。展示ブースの方はほとんど時間が無く、見ることができなかったため割愛致します。
経済状況悪化の中、コスト削減が求められているが、同時にコンプライアンス向上、リスクマネージメント、BCP/BCMを同時に実現させなければならない、企業、組織にとってどうあるべきかを議論し、主張する場をご用意いただいたJIIMA関係者の皆様には、感謝申し上げたいと思います。

また、公文書管理法制定をきっかけに『紙文書』を記録することも注目を浴びており、今後ECMの普及に一層尽力して参りますのでご期待ください。

JIIMA高橋理事長の基調講演より印象に残ったキーワードとして

  1. ECM市場規模は約3,000億円(2008年 3,028億円、2009年 2,993億円 JIIMA調べ)
  2. 効率化とペーパーレス、地球環境への配慮
  3. 構造化データと非構造化データとのリレーションの重要性
  4. 電子データの長期保存(PDFの規格をISO化)
  5. クラウドはそろそろ本格的に始まる

これを見ますと、ECMが文書管理のみならず、記録管理までを範疇とし、長期保存のためのメタデータの充実、それをリーズナブルにセキュアにかつ規格に準拠して推進することが必要だと窺えます。

高橋理事長の後に、内閣官房若林氏の『次世代電子行政の展開』の講演も非常に参考になりました。電子自治体のランキングとしてスウェーデンが1位、日本は11位と遅れぎみであることと、これからの電子行政が『利用者視点』に立ったものでなければならないという強いメッセージを感じました。特に我々にも身近な例として”引っ越し”をする時の話が顕著であり、転出する側の役所に行き、転入する側の役所に行き、各々何度も同じような書類を書いている利用者にとって、ワンストップサービスが実現されれば、利用者側のみならず、行政の側もコスト削減になるはずであり、ECMが課題とするものと相通ずるというのが印象に残りました。

Xythosが課題可決のお役にたてるよう精進します。

Slowhand.

ECMとは? ? Part5 ? 公文書管理法制定に見るGSRの実現 その5

こんにちは。Twitterで予告した通り、先週10月8日(木)ARMA東京支部設立20周年記念特別セミナーに参加して来ましたので、報告します。今回、米国に半世紀遅れていると言われている日本の公文書管理の今後の課題として、NARAの元ディレクターであるマイケル・ミラー博士の講演ということもあり、実際のレコードマネージャ、アーキビストを歴任されたミラー博士のお話は大変有意義なものでした。ARMA関係者の皆様、有難うございました。

台風18号の影響で、開催が心配されましたが恐らく200名を超えた参加者が集まり、このテーマでの関心の高さがうかがえるセミナーでした。

特に印象的な内容と筆者が感じたことですが

  • 記録管理は、外部の圧力に応じることで進歩する
    日本でも例の外務省の核持ち込み密約問題の解明が急がれていますが、情報公開法は、『存在している文書に対して』行なわれるので、そもそも『不存在』は開示請求があったとしても『無い』わけですから、外部の圧力というよりはむしろ、”国民”と言い換えた方が日本の現実を表していると感じました。
  • NARAへの印象
    ミラー博士が言うには、NARAは日本の内閣府に似ている。各省庁が記録管理における責任を担うのが本質である。とはいえNARAと日本の現状とはかなりの差があると感じていますので、今後の運用面をウォッチしていきたいですし、筆者は、地方自治体の公文書管理への取り組みなど範囲を広げて、今後も研究していきたいと考えています。
  • 電子記録への対応
    記録は過去のものだけではなく、未来へとつなげることが本質であるため、電子記録をどう扱うかは、日本でも今後の課題となると考えます。10年後、20年後のITの世界を読者の皆様は想像できますか?OSやファイル形式他、電子記録を閲覧するための仕組みも未来を見据えなくてはなりません。
  • 意識の問題
    記録を管理することの目的は、説明責任を果たすことや、リスクマネージメントであったり、ナレッジを共有することであると思いますが、公文書管理法の目的の上位となる概念は、『国民のため』であり『民主主義』のためであることを、これから日本人として共有可能でなければなりません。これが最大の課題ではないでしょうか。

GSR(Government Social Responsibility/政府の社会的責任)は我々国民の問題と強く感じた一日でした。

Slowhand.

ECMとは? — Part5 — 公文書管理法制定に見るGSRの実現 その4

こんにちは。昨日(2009/8/30)衆議院議員選挙の結果を読者の皆様はどうお感じになったでしょうか。変化を求める国民の声が反映された結果となったのではないでしょうか。公文書管理法の運用ルール等、今後の動向が気になるところです。

さて、今回は公文書管理法が実運用された場合のメタデータについて考察を述べたいと思います。メタデータとは、データのためのデータです。分りやすく言えば分類や検索をするためのインデックスデータを付与します。このデータが文書管理におけるメタデータであり重要なファクタとなります。

究極のメタデータはiTunesですね。iTunesの楽曲やアプリケーションなどにメタデータを付与し更にそのメタデータを有効に活用して進化を遂げ続けているのを眺めていますと文書、ファイル、コンテンツに付与するメタデータを利用したITの進化は、始まったばかりというか始まってもいないのかもしれません。

では、公文書を管理するためのメタデータには何が必要でしょうか。
Xythos Enterprise Document ManagerのオプションであるRecords Managementのテンプレートに定義されているメタデータをご紹介します。これは米国国防総省が定めていますDoD5015.2というレギュレーションをベースに作成されています。

  • 識別ID
  • サブジェクト
  • メディアタイプ
  • フォーマット
  • 作成部署
  • ファイリング日付
  • 発行日
  • 受領日付
  • オーサー
  • 機密ステータス
  • 物理ロケーション
  • アンスケジュール
  • 媒体変換
  • 関連レコード
  • レコードのスーパーシード
  • スーパーシードされたレコード
  • 担当者
  • 相関レコード
  • サプルメンタルマーキングリスト
  • バージョン番号
  • 他バージョン

その他、文書のライフサイクルに関するプロパティや処分の方法を定義するプロパティがあります。

一方、日本の独立行政法人や地方自治体が自主的に管理しているメタデータの例です。HP上で公開されている情報を見ると以下のようになっています。

  • 大分類
  • 中分類
  • 小分類
  • 文書ファイル名
  • 作成者
  • 作成時期
  • 保存期間
  • 保存期間満了時期
  • 媒体の種類
  • 管理担当課
  • 保存期間満了時の措置結果
  • 備考

実際のデータを見てみると大分類、中分類、小分類には行政機関の組織を表す情報が入っています。このプロパティは今後公文書管理法をベースとした場合、議論になる部分かと思われます。筆者は長年、データベース設計者の仕事をしていましたがデータベースの項目に大分類、中分類、小分類というような項目を定義することはデータの正規化、汎化という観点からはずれているかと思います。組織を表す項目にするのであれば、最初から組織名、部課名とした
方がすっきりしないでしょうか。

また保存期間満了後の処分(ディスポジション)についての情報や、文書のサブタイトル、処分予定日、書庫NO、キャビネNO、保存箱NOといった物理的な場所についても必要となるでしょう。

もう一歩踏み込んだ考え方をするのであれば文書の単位と記録の単位との関係です。
1文書=1記録として管理可能でしょうか。1文書=多記録という関係もあり得ないのでしょうか。筆者はこの点について更に研究していきたいと考えています。

今後、中間書庫と移管について協議が進んで行くはずなのですが、ぜひとも民主党政権にはこの議論を継続していただきたいと思います。

追伸:当ブログは当社が発行するメールマガジンと連動することになりました。
配信希望の方は、お手数ですが下記までお願いします。

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メールアドレスを明記の上、e_info@assistmicro.co.jpまでご連絡ください。

・メールマガジン『Nabi』(ナビ)のご紹介
http://www.assistmicro.co.jp/nabi/mailmaga_nabi.html
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by Slowhand.

ECMとは?? Part5 ? 公文書管理法制定に見るGSRの実現 その3

去る7月12日、ワシントンD.C.にある米国国立公文書館United States National Archives and Records Administration,NARA)を見学してきました。

今回の出張はD.C.に本社のあるBlackboard社とのミーティングが目的でしたが、打ち合わせ前日の日曜日に時間がとれたものです。

日曜日のため文献等の調査を行うためのResearch棟は見学できませんでしたが、アメリカ建国以来最も重要な3つのドキュメント(独立宣言、人権宣言、合衆国憲法)の原本が展示されているExhibition棟には開館前から数多くの人が並んでいました。夏休みのためか、大学生や両親に連れられた小中学生の姿の姿も多く見られました。

最近、当ブログでは日本でようやく制定された公文書管理法の話題をお届けしていますが、施行後に主役となる日本の国立公文書館との大きな違いは、日本では歴史的価値の認められた文書の保管が中心であるのに対し、NARAでは連邦政府の意思決定プロセスを記録したドキュメントから、移民の乗船名簿や帰化の申請書に至るまで、非常に広範囲の公文書を保管して閲覧可能としている点です。Exhibition棟見学の前に上映されるビデオは、公文書を保存することや、保存された文書を国民に公開することが民主主義を維持していくためにいかに重要かという事を啓蒙する内容であり、日米の公文書に対する認識と取り組みの違いをあらためて感じました。

by Conejito

ECMとは?? Part5 ? 公文書管理法制定に見るGSRの実現 その2

こんにちは。前回、 公文書管理法制定(6/24可決)を受け、このテーマで筆者のこれまでの研究結果について書かせて頂きました。その中で今後、この法律が運用されていく中 での課題について、弊社がECMであるXythosを販売している観点で取り纏めてみました。筆者はこの法律には大きく課題が2つあると考えています。ま た、その課題解決には、ITをどう活用するかを十分に検討する必要性があり、公文書管理を実現するための共通メタデータを決めなければ運用に大きな支障が あるはずです。

筆者が考える課題のうちのひとつは、
中間書庫(レコード・センター)と考えております。米国では、戦後間もなく各地に設立されたレコード・センターですが日本においては、この機能を有する機関がありません。これまで、IT業界においては各ストレージベンダーが提唱していたILM(Information Lifec-ycle Management)に おいてのライフサイクルと、公文書管理におけるライフサイクルは異なる概念です。これまでの概念は、文書の作成→活用→保管→保存→廃棄(もしくはアーカ イブ)であり、そのライフサイクルのマネージメントを、当該のファイルにアクセスする頻度で安価なディスクストレージへ自動的に移す、またはアーカイブす るといった、どちらかというと効率的なITリソースの配分ということに主眼が置かれていたと考えています。※そういう意味ではEcoであることの否定はし ませんが。
それに対し、公文書管理法における文書管理のライフサイクルは、”処分”という概念を持ち込んでいることです。XythosではこれをDispositionと表現しています。
文書の作成→活用→保管→保存までは既存のILMと同様のサイクルですが、Disposition(処分)以降は3つの選択肢があり、これには必ず『承 認』が必要であることです。承認の結果、(1) 保存期間の延長 (2)永久保存(アーカイブス)への移管 (3) 廃棄が決定され、ライフサイクルが決定されるということです。

このライフサイクルを実現させる仕組みの一つとして、中間書庫(レコードセンター)が必要であると共に、歴史的文書を対象としてきた国立公文書館の役割についても大いに論じられるべき課題となると考えています。
各行政機関→中間書庫(レコード・センター)→国立公文書館(永久保存)というフロー確立までは、まだまだ課題が多く残されています。

もうひとつは、専門職の養成と考えます。これは米国でのアーカイブ機関としてNARAがありますが、実に職員数が2,489人、そのうちレコーズマネージャー、アーキビストという専門職が存在します。一方、日本の国立公文書館の 職員数は42人です。新たに、行政文書を管理することで当然、増員への方向性と専門知識を有する職員を養成しなければなりません。また行政機関側も同様で す。現状多くの行政機関は文書管理担当が総務部と兼任であったり、専任体制を置いている団体は数が限られているはずです。喫緊の課題ではあるものの、その 専門職に業務上の権限を与えない限り画餅のごとしとなる危険性を孕んでいると言わざるを得ません。

行政機関から中間書庫への移管、原本と電子記録との紐付け、DIsposition(処分)の判断結果(これもまた記録として管理すべきですね)および、判断結果に基づく処理についてはやはりITの活用なくしては実現できないことかと考えています。

少々、我田引水とお叱りを受けるかもしれませんが、Xythosは既に実現可能です。

次回は、公文書管理に必要なメタデータとは?について書きたいと思います。

By Slowhand.

ECMとは?– Part5 — 公文書管理法制定に見るGSRの実現

こんにちは。先日6/24(水)に参議院を通過し、制定された公文書管理法にまつわる話をしたいと思います。
まずは経緯ですが、筆者がこの法律に興味を持つきっかけとなったのは、Xythos Records Managementというオプショナル製品です。米国では2006年に発売されましたが、日本ではこの公文書管理法制定後ビジネスになるかどうかを見極めてから発売の予定です。
2006年にXythos社は、米国国防総省よりDoD5015.2という規格に準拠し、Certifyを取得しております。
いわば、セキュリティや非常に厳密な文書管理規定に対し”国”のお墨付きをもらったということになります。
実際に、このDoD5015.2というレギュレーションが記述されているドキュメントを通読すると、かなり厳密で細部にわたるまで緻密である内容です。(正直、読むのにかなり気合いが必要です)
実を言いますと、このXythos Records Managementは3年前にローカライズが完了しています。(Xythos ver6.0にて)では、日本ではどうなのであろうかという興味から日本においての公文書管理について研究しはじめたのが発端です。3年に亘った研究でわかったことを書いてみます。

  1. 日本は米国、オーストラリアと比較すると約半世紀の遅れがある。
    米国では戦後間もなく、Records Center(中間書庫)が各地に設立され、公文書の移管、公文書館館長による承認の上、廃棄するか永久保存するかの法律と運用ルールが整備されている点。
  2. 『文書の不存在』という不思議なキーワード
    公文書と定義されているものの文書の廃棄ルール、法律が無いために必要とされる公文書が既に無い、もしくは放置されている状況。昨今の行政機関の不祥事と呼ばれている事件を思い出していただければ。
  3. 公文書管理法は、民主主義のためにあるという大義
    記録管理学会
    公文書管理の在り方等に関する有識者会議、福田前首相の取り組み、
    上川陽子初代公文書管理担当大臣の政治活動など実際に学会に参加したり、有識者の発言、活動内容を踏まえて
    みるとこの法律は、行政における業務効率の面や、標準化を促進するという側面だけではなく、上川陽子衆議院
    議員が『過去から未来へと時を貫く』というタイトルを掲げている通り、行政を推進する上での公文書たる
    ものは、その説明責任を果たす、知識を共有する、危機管理を行なうという目的を果たすことによって、民主主義を全うするものであるという大義、御旗が存在している点。
  4. 公文書・記録とは結局”紙”である
    XythosというECM製品を販売している立場から考えると、その管理する媒体は電子データが中心となることは言うまでもありません。然し乍らいくつか、独立行政法人や地方自治体が公開している『文書管理簿』などを調べてみると、以外なことがわかります。『文書管理簿』の当該文書の『媒体』に注視してみると、その多くはというより殆どが、”紙”となっています。
    つまり、
  • (1) 電子媒体(PDF, Office文書)のみ存在
  • (2) 上記(1)より印刷された物理的な紙が存在(これを行政文書と位置づける)
  • (3) 紙のみ存在
    は厳密に異なる運用と共通なメタデータで管理が必要ではないか という点。

その他、付帯する中間書庫や専門職であるレコードマネージャ、アーキビストについては改めて書きたいと思いますが、これまで『社会的責任を果たす』ということは民間企業を中心となって語られてきました。
CSR(Corporate Social Responsibility)であったり、USR(University SocialResponsibility)は大学を始めとする高等教育機関向けのキーワードとなっていたと思います。
この公文書管理法は、民主主義という大義ももちろん重要と思いますが、筆者が感じたのは

GSR(Government Social Responsibility):政府、行政機関における社会的責任

というキーワードです。既出でしたらすいません。
もうひとつ、公文書管理法が及ぼすドキュメント社会の到来は民間企業も大学などの高等教育機関においても、決して他人事では無いということ。公文書管理法が定める、文書のライフサイクルと移管、廃棄についての条文は、行政機関でなくとも参考・指針となりうるものであるからです。

公文書管理法とその対応にご興味がある方は、弊社までお問い合わせください。日本全国どこへでも伺います。

by Slowhand.

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